2012-11-24

プロデューサーインタビュー!@ブックch ~蔭山裕介さん~



みなさん、ヨルばんは。
秋が深まり紅葉が見頃の季節になりつつありますが
みなさんいかがお過ごしでしょうか。

今回は次回のブックchのプロデューサー
同志社経済学部4回生
エメという愛称をもつ蔭山裕介(かげやまゆうすけ)さんに
インタビューしてきました。
彼の愛称エメの由来からブックchに込めた想いまで語ってもらいました。
どこか不思議なエメワールドをお楽しみください。




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――エメっていう名前の由来を教えてください。

エメルソンからきています。高校のころバスケの体験入部でエメラルドグリーンのパンツをはいてたら、それを見た先輩に「エメルソンや」と言われて、そっからずっとエメルソンなんです。ミドルネームとかいうわけじゃないです(笑)

――普段はどのようなことをされているのですか?

小説、特にミステリーを読んでいます。読んでおもしろいと思った作家さんの本を読みます。今は森博嗣さん、京極夏彦さん、桐野夏生さんが好き。小説、ミステリーは、トリックや最後のどんでん返しを通して、「これすげぇ」って、読み終わったときに鳥肌が立つところがすごくおもしろいです。あと本は、買う派で、本棚に並べた背表紙を永遠と眺めるのが好きです。



――いつくらいから本を読んでいるのですか?

実は小説は大学生になってからなんです。大学入るまで、『燃えよ剣』と『少年H』『ダヴィンチコード』くらいしか読んでいませんでした。漫画ばっかり読んでいました。漫画から小説にシフトするきっかけは、高校の友達が小説好きだったことかな。大学受験が終わったら僕も読もうと思っていました。大学受験の帰り道、江戸川乱歩の『少年探偵団』を買ったのはじまりです。でも、それはあまり面白くなくて。(笑)その後、高校の友達に薦められた伊坂幸太郎の小説『オーデュボンの祈り』を読んで、これは面白いってなってはまっていきました。僕を小説にはめたのは、伊坂幸太郎ですね。あ、ちなみに、しばらくしてから乱歩の短編集を読んだらそれはとても面白かったです(笑)大学入ってからは、大学行っても友達いないし、京田辺まで家も遠かったから、電車でも読んで、授業中も読んで、ずっと本読んでました。今までで350冊くらいかな。1年に100冊いくかいかないかくらいだと思います。

――おすすめの本は?

おススメの漫画は北斗の拳。北斗の拳から恋愛とかじゃなくて、兄弟愛とかさまざまな愛を学びました。
小説はドグラマグラ(夢野久作)がおススメ。どんな小説か要約することができないんです。意味がわからなくて、常人の頭では理解できないところが魅力です。出口のない迷路をさまよっている感じで、出口は今のところ見つかっていない。こういう作品は普通やったら駄作になるんですが、でも、何でやろう?そうならない。すごい小説だと思います。

――エメさん自身も本を書いていると伺ったのですが、

ミステリーを書いています。趣味でもあるしコンクールに応募もしています。きっかけは、ベストセラーの本でもおもんな!って思うことがあって、それやったら自分が書いた方がいい!と思って書きました。でもどうせなら一番大きいのだそっかなって思って応募した「このミステリーがすごい!大賞」は、自分的には良かったけど一次選考で落選でした。

――どうやって書き始めていくのですか?

とりあえず1行目を書いて、そしたらなんとなく2行目、3行目と続きます。A4
ワードで1枚分くらい書いたら、結末の部分を頭の中で思い描いて、それからま
たはじめに戻って続きを書き進めていきます。設定とかは全部想像、妄想です。
もちろんトリックとかも自分で考えます。文字数は両作とも、16万字。執筆期間
は、1作目半年くらい。2作目は1年くらいです。そればかりをしていたわけじゃ
ないので、実際に書いていた時間は分かりません。

――また書きたいですか?

今も書いてます。今のはミステリーとは少し違うかもしれないけど。
でも社会人になったら続けないかな。社会人になって忙しくなって小説とか全く読まなくなって、そうなったときに書こうかなって思っています。好きな小説家、
森博嗣さんが小説家になりたければ小説を読むなって言っていて、僕もこの考えに共感しています。小説を読んだ人、鳥肌が立ってほしい、そこが醍醐味だと思います。



――大学生活は?

2回生のときに、家と大学を往復するだけの単調な毎日を変えたいと思って、月に1回100人でキャンプするという団体に入って、それをやっていた。きっかけは、高校の友達が行っておもしろいと言ってたから。3回生になって、100人規模のパーティーを開いたり、テレビ「ガクショク」に出たり、個人的に「エメキャンプ」という無人島キャンプをしたりした。瀬戸内海の無人島、家島でやっていました。キャンプは全部で10回以上行ったかな。でも、火も起こせないしテントも立てられません(笑)
人を笑わせるのが好きなんで、とりあえずみんなでわいわいして、おもしろいことをやりたかったかな。これは、小さいころから小さかったから、頭の上で会話が飛び交ってた。自分の方に会話を中継させるには、面白いことを言わなくちゃと小学生の時に思ったのもあるかな。

――最後にブックchにこめた想いを教えてください。

本を好きなわりには、本のイベントには行ったことがなかったから、純粋に本が好き
な人が集まることが新鮮。はじめ話をもらったとき、面白いなと思った。面白いこと
とか新しいことをやりたいと思っていたから、ちょうど良いいなって思って引き受け
ました。今回は「本を通して人とつながる」がテーマです。自分はいつも、本を読んだら読みっぱなしなことが多くて発信とかしたことないけど、発信したら面白いかもと思いました。きてくれたみんなにもそういう発信の機会を提供できたらいいなって思う。このイベントがきっかけで、参加者の人がまた別のところで本のイベントを派生させてくれたら嬉しいし、面白いかな。ブックch2回目にかかわってくれたり、
来てくれたら、純粋に嬉しいな。

彼は最後「蔭山裕介とエメは違うのです」そう意味深な言葉を残しました。「小説を書くときと家、と誰かと2人でいるときは蔭山裕介。でそれ以外はエメ。今はエメ。君たちは蔭山裕介じゃなくてエメにインタビューしているんだよ。」

皆さんが知っているのは、これから出会うのは、エメ?蔭山裕介?
どちらも同一人物なのだけど、でもどちらの一面を知っている?
もしくはどちらの一面に出会うのでしょう。もしかしたら第三面を知っている?

そんな彼が企画したものが11月25日のブックchです。
どんな彼に会えるか、当日のお楽しみです。


編集後記
穏やかなインタビューから、いつからかどこかの推理小説にワープしたかのような錯覚に陥いってしまいました。ミステリーは謎を解き明かしていくのが面白いけれど、そんな簡単に解き明かされてしまったら面白くない。うん、エメと蔭山裕介についてはまだ謎のヴェールに包まれているのがいいのかもしれない。そう思います。


登場した本リスト
  • 『燃えよ剣』 司馬遼太郎
  • 『少年H』 妹尾河童
  • 『ダヴィンチコード』 ダン・ブラウン
  • 『少年探偵団』 江戸川乱歩
  • 『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎
  • 『北斗の拳』 原哲夫
  • 『ドグラマグラ』夢野久作





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Interviewer:上田菜津美/稲本朱珠/阿部誠也
Editor:学生ヨル会議取材部


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