2013-01-06

プロデューサーインタビュー!@医療ch ~高梨裕介さん~





新年あけましておめでとうございます
2012年1月2日
ニッポンのジレンマを観た大学生から始まった学生ヨル会議は
皆さんの暖かな支えもあって
先日2013年1月2日を迎え、1歳となりました。

今年もどうぞヨル会議をよろしくおねがいします。

 
さて、今回は1月27日(日)開催
医療ch♯3「A3一枚で変える医療と教育」
プロデューサーの高梨裕介さんにお話を伺ってきました。
医療chにこめた想いをどうぞお楽しみください。




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―自己紹介おねがいします

大阪医科大学6年生。京都出身で4年生から高槻で下宿しています。趣味は旅行カラオケです。旅行だと、いままでで行ったとこだと、バリが一番おすすめです。今度カリブ海に10泊でハネムーンに行きます。すごく楽しみですね。あと本を読むのも好きで、1日最低でも1時間、だからだいたい1週間に5冊は読みますよ。一番好きな本『自助論』です。他にも経営者の本も読みます。最近では稲森さんの本がヒット しています。『成功への情熱』や『生き方』とか。80歳になってあんな事いいたいですねー。やりたいことを全部成し遂げてから、ああいうかっこいいことを 言っていることはすごいなぁと思います。

―今がんばっていること、力を入れていること教えてください

大きく分けて二つあ ります。医療系学生交流会をどう残していくかと受験生教育ですね。受験教育っていうのは、自分ではコンサルって言っているんですが、主に塾に行っているヒ トの悩み相談ですね。基本メール相談だけど、スカイプしたり、今は少し控えているけど実際に会って相談したりもしていまし た。今の時期だと主に成績が上がらないなどの塾の悪口が多いですね。言われても俺には何もできないんですけどね。前から家庭教師とか塾とかやってて、教え るのは好きですね。でも そういうところって自由にできないじゃないですか。個人だと自由にできる。それはすごく面白いですね。コンサルはじめたときは、ネットや友人に声かけたら すぐに人が集まりましたね。そういう『受験に悩んでいる難民』は実はすごく沢山いる。そういう人たちの相談に無料で乗っています。僕は医学部だけど医療系 志望 じゃないヒトが多くて、関西だとやっぱり関関同立とか目指しているが多いですね。

もうひとつは医療系学生交流会です。僕が1年くらい前に始 めて、毎月1回 はやっていたから、かれこれ12回以上になるかな。でももう僕は卒業だから、それをうまく残していくことに心を配っていますね。この交流会をはじめたきっ かけはもともと営業系のバイトやっていたこともあって、異業種交流会には行く機会がたくさんあったんです。で、あっ医療系の交流会にも行ってみたいなって なったとき、調べててもなくて、それならやってみようって1回やってみたんです。営業で培ったノウハウとかあったから、会を開催することは難しくなかった です。やってみたらニーズがあって、なら継続的にやってみようって。
この交流会は向上心が高い人や、すごく面白い人に会えるものにしたいなってものがあった。いわゆる出会いパーティみたいなのにはなりたくなかったな。だか ら集客も大学全体に流すのではなくて、面白いヒトを連れてきてもらうっていうので口コミで広めることでやった。それでもなんだかんだ毎月30~40人くらい集まっていました。ここで前回の医療Chのプロ デューサーの近ちゃんにもあったんです。僕の今はほんとこれで始まったと思います。自分ではここまで大きくなるとも思っていなかったですし。

医療系交流会の集合写真


―医療を志したきっかけ

あまりよくないんですけど、僕高2である転機があったんです。高2まで文系で弁護士目指していたんですよ。でもあるとき弁護士ってどんなことやるんだろっ て、調べていたら面白くないなって。そのことを高2の最後の三者懇談で言うと、当たり前ですけど「お前どうするん?」ってなりますよね。それで通っていた 学校が進学校であったこともあって、担任の先生が、弁護士いやなら医者目指したらって、成績的にはまあ届くと思うよって、それで目指すことなったんです。 そのときはそこから数ⅢCやらないといけないし、もう必死でしたね。
僕、多分直感に素直なんですよ。直感で「あっ、弁護士無理」ってなった。でも そんな感じで医学を志したから、ほんとにこれでいいんやろかって4年くらいまでは悩んでましたね。医療って「-」を「0」にするものであって、「0」から 「+」を生み出すところじゃないってきいて、ほんと来るところ間違えたなって、思っていました。

でもそこで第2の 転機がやってきたんです。営業の仕事していた時の異業種交流会で珍しく薬学の人に会ったんです。同じ医療系ってことで意気投合してすごく盛り上がって、そ のとき東京にある北原国際病院を作った北原茂実さんについて教えてもらったんです。すぐ北原さんの本読んで、いま読み直したらすごく失礼な拙い文章なんだ と思うですけど、会いたいってmail出したんです。そしたら秘書さんから「5日間来てください、そしたら理事長も1日くらいはお話できると思います」っ て返ってきて、夏休みだったこともあってすぐ東京に行きましたね。そしたら実際には2日くらいお話しできたんです。北原先生はずっと話しているヒトでした ね、1聞いたら100話すようなそんな人でした。そこで病院を株式会社化するような話を聞いて、こういうおもしろい関わり方もあるんだなって思えましたね。そこでもっとこのヒトの話を皆に聞いてほしいって思って、その後北原先生の講演会も2回開きました。こう振り返ると何か開くことは好きみたいですね。





―これから医療とどういう風に関わっていきたいですか

4 月から研修医になるにあたって、これはネガティブになっちゃうけど、二年間はまず研修医をしっかりやらないとって思っています。免許はあっても最初はなん ¥にも出来ないから。でも、この選択もかなり迷ったんですよ。親に言われるっていうのもあるけど。そう、僕はまだ独り立ちできていないんですよね。臨床も 出来ない医者は何も出来ないわけだから。研究に行かないと。ここまでは引かれたレールだと自分の中でも思ってやっています。実は行かないっていう選択肢も あって。免許を持って、研究に行く人もいる。だけど、例えばビジネスの道に進む人もいる。医者でもあるんだけど、臨床が出来ないみたいなね。全然道はある んですよね。そうやっている人はいますけど。
医療にどう関わっていくのは、自己分析したところ、普通にはやっぱりムリだと。マニュアルを壊したがる人間な ので。向いていないなと正直思っていたんですよ。じゃあ、どう貢献するかっていうのは、北原さんみたいに、経営ベースだったり。あと、僕はやりたいという か得意なところは、やっぱり教育なので、教育ベースで、関わっていく。ちょっとアウトローですけどね。外側からやっていくけど、一応身分としては医師とし てになるから、完全に外の人とはまた違うことが出来るんじゃないかなっていう期待はありますね。まぁ医療の内部と外部の全然関係ない人との橋渡しみたいに なれればと思っていますね。答えはまだ見つかっていないですね。
でも将来的には塾経営を考えています。どんな塾にしたいかって言うと、今ずっと教 えてきた経験から考えると、基準っていうのを変えたいと思っています。医学部とかになると受験合格が完全にゴールになっている。その先を示してくれる人を いない。医学部に入ってその後どうするのかを教えてくれる人はいなかった。高校からは塾に行ってなかった。弁護士を最初目指していたけど、理転して、先生 の勧めもあって弁護士になれるんだったら、医学部にいけばいいと言われ、医学部を目指す ことになった。今から考えるとおかしな話なんですけどね。だから、こういう基準を変えたいと思っています。
最終的に学校とかも行きたい。今、本当に面白い人と沢山会っているんです。例えば北原さんのような人に高校生の時から会えていたら、絶対価値観とか変わるじゃないですか。そのことをこのあいだ話してみたら、「受験では難 しくないですか」って言われたんです。でも、それは基準。今の就職活動も同じで、3年生か4年生から当時は始めていたけど、1年生から就職活動の説明会とか あるくらい。基準が変わってきているんですね。だったら、これだって出来るはず。高校生から就職をアタマに入れる。例えば受験生の8割がそういう塾に行っ ていて、やらないとなんかヤバイんじゃないかなって、なるような社会を目指したいですね。



―高梨さんがこれだけは大切にしていることってありますか。

一番あるのは、好きな事をやりたいってことですね。好きなことを好きなだけ、好きな人とやる。これを大事にしていますね。医者の中で言ったら怒られますけどね。人間が生きている意味としては、これは大事だと思っています。
例えば家族を持ったとしても、どれだけ大きなプロジェクトを抱えていても、子供との時間や家族との時間を大切にしたいって思っています。



―最後に「医療ch」こめる想いを教えてください。

医療系の学生や先生が中心に交流会をずっとやってきたけど、医療を中からだけで変えるのはきついなと思っていました。さっき中からじゃなくって外から変えるって話をしたけど、両方が必要で、そういう場が必要だと、交流会をしながらずっと思っていたんですね。でもこっち側から外部に持っていくのは結構難しく て。今回は医療系以外の学生がいっぱいいる、外であるヨル会議からせっかく持ってきてもらった話しなん で、このチャンスはすごいなと思っている。
来てくれる人は医療系じゃなくても医療で何かをしたいって思っている人が来てくれたら最高ですよね。そして全然それは可能だと思うんですよね。そうしたら、僕が考えているアイデアをぶつけたいなって思っているくらいで。変えたいですよね、医療をね。
求めているのはイノベーション。学生でも出来ると思うんですよね。僕、一度老人ホームにボランティアに行ったことがあるんです。合コンみたいに なってね。話が鳴り止まないんですよ。それ、すごくいいなって思って。そのボランティア協会の人たちからまた他の人を連れてきてやってほしいって言われて いるんですよ。
そういうことって、お金にはならないけど、経験にもなるし、向こうも喜んでくれる。色々やれることってあると思うんです。それは 僕は医療系の仲間しかいないから、やれないことっていっぱいあって。やっぱり、固いし(笑)凝り固まっているところ、あるんですよね。ここで求めているのは、医療系の政策 とかじゃなくって。概念的に医療や身体っていうのに対して理想を描いて欲しいんです。他の学生さんに。僕らには凝り固まった固定観念があるんです。アイデアを言われたってそれは出来ないとか。でも、その持ってきた理想って本当に理想だと思うんです。だから、看護師さんでもこういうこと、出来るんじゃないのって言われたり。一回その常識を取っ払って、「あ、そうかな」って思った時、そこにイノベーションは絶対生まれると思うんです。病院だって改善すべきところはいっぱいあると思うんです。まず、重苦しいし、楽しくないでしょ?笑 そういうことを見つけたいなと思います。夢物語ばかりになってもあれだから、医療系の学生も来るだろうし、この範囲だったら出来そうだとか、現実性も考えていきたい。そうすればうまいことマッチング出来るんじゃないかなと、そう思っています。
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Interviewer:上田菜津美/山川勝弘
Editor:学生ヨル会議取材部


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